カテゴリー: 臨床心理学

  • 対象a

    対象a

    要するに対象aとは、ラカン派哲学者・ジジェクの言い回しを借りるなら、それ自体は空っぽなのに、あるいは空っぽであるがゆえに、そこに僕たちのいろんな幻想を投影することができるスクリーンみたいなものだ。

  • 統合失調症と真のプライバシー

    われわれは秘密をもち、それを告白したいという欲求をもっている。次のようなことを憶えているだろう。子供のころ、大人というものは何とわれわれの心を見抜くことのできる存在だったことか。そして恐れおののきながら初めての嘘をつき、ある面では自分は全くひとりぼっちなのであり、自己の領土内には自分の足跡しかありえないことに気がついたとき、それはなんという体験であったことか。

  • 去勢のアナロジー

    モノローグからダイアローグという展開は、はっきりと去勢のアナロジーととらえることができる。

  • 境界性パーソナリティ障害

    自分と同一なものを巡る旅。 想像的同一化が実は激しい攻撃性の源にもなりうる。 自分と良く似ている相手が持つわずかな差異。これが攻撃性を呼び覚ます。

  • 拒食症

    拒食症において主体は単に「何も食べない」のではない。むしろ主体は、欲望の究極の対象−原因である、<無>(<空隙>)を積極的に食べたいのである。 −スラヴォイ・ジジェク

  • 遊び

    遊びを重視する精神療法では、『遊ぶ事ができないクライエント』を『遊ぶ事ができるクライエント』に導く事が分析家の重要な仕事になってくる。