色彩


色彩とは何だろうか。悦楽である。…そこにあればいい。…何かを引き裂けばいい。目の前を通り過ぎればいいのだ。ふと現れる影のように−あるいは、ふと消え去る影のように。というのは、色彩というのは、閉じる瞼、軽い失神のようなものだからである。
– ロラン・バルト