意味は多様であり、このような多様性のうちにこそ〈サンス〉は到来する。


我々は自らを了解しつつ、了解すべきことは何もないことを了解する――しかしこれは正確には次のようなことを意味している。つまり意味〈サンス〉の我有化はない、なぜなら「意味」とは存在の分有だからである。我有化はない、それゆえに意味はない。このこと自体が、我々の理解である。
– ジャン=リュック・ナンシー『分有のためのエチュード』p263